コラム

第1回

志の太郎のいる落語の世界

現在、東西に落語家は800人いると言われています。
その800人のうちの1人の立川志の太郎(タテカワ シノタロウ)です。

師匠は立川志の輔。私は志の輔一門の6番弟子になります。

2015年4月に二ツ目に昇進しました!!!

「二ツ目」

何それ??
と読むのを放棄される前にちゃんとご説明します。笑

東京の落語界には身分制度があります。
下から見習い→前座→二ツ目→真打ち
この四階級に別れています。

見習いとは兄弟子の楽屋での働き方、着物の畳み方、礼儀作法、言葉使いをまさに見て習う期間、そして芸名がありません。
私の本名は「小川」ですのでいきなり志の太郎ではなく「見習いの小川」の期間が当然ありました。
立川流には見習いの期間に決まりはありません。人それぞれ異なりますが私は4ヶ月でした。

見習いから前座へ

補足として見習い期間と前座期間を総じて「修行期間」とも言います。
その中でも、「見習い」と「前座」は決定的に何が違うのか?
一番は芸名を師匠より頂けます。
「立川志の太郎」この名前を頂いたその時から前座に変わるのです。
着物を着る事ができ、そして落語を人前ですることができます。
「人前で落語ができる」
これは決して自分が主催の落語会を開けるということではなく、あくまでも師匠の会の前座、兄弟子の会の前座、他の師匠の会の前座。
開口一番といいますが、落語会の一番手として「落語を勉強させて頂く。」というのが正しい言い方なのかもしれません。

落語のことだけ考えられる!!
他の事をやらなくてよい!!!

答えはNOです。
見習い期間同様、楽屋仕事、気遣い、考え方、ありとあらゆることにスキルアップする修行の期間で、むしろ、このお客様からは見えない裏の仕事の要領の良さや、問題に対する答えの導き方などが重要になってきます。

つまりこの修業期間
「瞬発力」「物事に対する柔軟性」「思考」「礼儀」「体力」「気力」
前座必須6大要素(私が勝手に決めました笑)が非常に大切になります。
そして、自分が主体なのではなく1度自分の今まで生きてきた、染み付いた価値観、考えを0にすることから全てが始まります。

今日はご挨拶変わりなので別の期間にこの修行期間をもっと掘り下げて書きたいと考えています。
でないとこの修行期間で100ページは超えてしまう恐れがあるので笑

二ツ目

立川流には二ツ目に昇進する明確な基準が設けられています。
これは亡き家元立川談志が決めました。
家元亡き後、昇進の基準は基本的には各々の師匠の判断となっていますが
落語50席 講談 歌舞音曲になります。
これをクリアしますと二ツ目昇進となります。

二ツ目になると基本的には自主公演が開催できる、好きな仕事ができる
更に袴、紋付の羽織、を着る事ができます。

落語家として本当の意味でスタートを切るのはこの二ツ目なのだと思います。

つまり修行時代は土の下。「根」の部分。
それゆえ修業時代が大事なのです。

真打ち

いわゆる「師匠」と呼ばれる方々です。
真打ちになりますと「◯◯師匠」と呼ばれます。
そして弟子をとることが出来ます。

この見習いから真打ちまで年数で言えば15年前後と言われています。
個人差はもちろんあります。

ここまで書いた事

各流派、各々の師匠により基準や考えは異なります。
私が書いたことが絶対ではないのでそこはご了承ください。

志の太郎は2015年4月1日に二ツ目に昇進致しました。
つまりは土から芽を出したいと頑張っている所です!!

今回は第一回という事でご挨拶に変えて志の太郎のいる世界を簡単に書かせてもらいました!!

落語家 立川志の太郎どうぞ宜しくお願い致します!!

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